年頭に当たって
理事長 森元美代治新年に入って日本列島は厳しい寒気に見舞われ、各地に大雪や強風、高潮などによる被害が起きていますが、会員のみなさま、支援者のみなさまにはいかがお過ごしでしょうか、お見舞い申し上げます。今冬は例年にも増してノロウィルスによる集団食中毒やインフルエンザの流行も懸念されております。みなさまにはくれぐれも手洗いやうがいを励行してご健康に過ごされますようお願いします。
また、間もなく3年目に入る東日本大震災・福島原発事故の被災地のみなさまには、今年こそ、希望が持てる明るい年になってほしい、と心より念願いたします。
さて、IDEAジャパンも早や9年目を迎えました。みなさまのあたたかいご支援によって、インド、ネパール、フィリピン、中国、インドネシアのハンセン病の子供たちへの奨学金やコロニー(ハンセン病快復村)の生活改善資金等を助成することができました。IDEAジャパンの活動が確実に成果を上げ、現地のユーザーたちにたいへん喜ばれていることをお知らせし、みなさまに感謝申し上げたいと思います。
その一方、国内は非常に厳しい現状であるとお知らせしなければなりません。現在の療養所入所者数はわずか2,000余人になり、そのうち認知症の人たちが22％を占めています。入所者の後遺症の特徴として，知覚麻痺という、致命的な後遺症があります。唇の知覚がなくなり、舌や咽頭がしびれ、ふつうに食べようとしても気管に食べ物が入ってしまう、誤嚥性肺炎の例が世間とは比較にならないほど多いのです。また介護を頼もうとしても人手不足なので、自分で動こうとして転倒し、骨折する例が目立って増えています。
昨年11月5日の市民集会で「療養所の生存権の確立」を訴えましたが、国が適切に対処しないので、高齢の入所者たちがハンストも辞さないとの決意表明をしました。この問題解決が今年の最重要課題となっています。
本年も国内外の問題解決に向けて、さらなる活動を充実させていきたいと願っています。今後共、何卒よろしくお願い申し上げます。
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