ニュースレター No.3 (2007年2月発行) (1)(2)(3)(4)(5)(6)
ニュースレター No.3 Topへ >> ニュースレター No.3 記事(1)

前進の年

理事長 森元 美代治

2006年は皆様にとって、どんな年だったでしょうか?IDEAジャパンにとっては一歩前進の年だったと思います。設立3年目に入った訳ですが、皆様からの貴い会費や寄付金によって、平静18年度事業計画書や予算書に見られるように、インド、ネパール、タイ、中国、フィリピンの各IDEAに生活改善助成として10万円、奨学金として10万円、計20万円が助成可能となったのです。
一口に20万円といっても、貨幣価値の違いから現地では大金として重宝がられ、喜ばれています。そのことを改めて皆様にお知らせし、お礼申し上げたいと思います。もちろん、これで十分ということではなく、南米やアフリカ、東南アジア等の各IDEAからのIDEAジャパンに対する期待度は大きく、皆様の一層のご理解とご支援がなければなりません。
さて、私は5月にフィリピンのクリオン島療養所、10月にはハワイ・モロカイ島のカラオパパというハンセン病療養所を訪問し、交流して参りました。両院は終生隔離政策を取り続けた光健輔元長島愛生園園長が、わが国に「癩の島」を建設すべくモデルとした所と言われています。クリオンは「死の島」として、人々に恐れられましたが、現在、島民は2万人でハンセン病に罹っていない子どもや孫たちであり、回復者はわずか158人しかいません。特別独立行政区として発展し、地域社会に開かれた療養所として、ハンセン病以外の診察にもあたっています。一方カラオパパは、カトリックのダミアン神父が療養のためのユートピアとしてかいせつしましたが、後々神父自身もハンセン病を発症したことで、世界的に知られた療養所です。49名の日系移民患者名が記録されており、ダミアン神父の苦難の歴史の足跡をたどりながら、万感こみ上げるものがありました。両院とも開放的で、家族との交流も極めて自然で、日本の療養所の将来構想に参考になると考えました。。

次の記事を読む
記事(1)へ 記事(2)へ 記事(3)へ 記事(4)へ 記事(5)へ 記事(6)へ
ページTOPへ

特定非営利活動法人 IDEAジャパン
© IDEA Japan 2004-2015